二藍蝶

私は、浬に言われたように
振り返らずに改札口を抜けた

階段へ差し掛かった頃
私は、振り返ってしまう。

貴方の肩に、腕を回す男性。

二人は、並んで歩いて行く。

嫌な胸騒ぎがする・・・

「行か(ないで)・・・」

怖くて、言葉が出ない。

貴方の後姿は、男達と街へ
消えていく。

私は、思った。

あの時、貴方の名を叫び
泣いて縋ってでもいいから
貴方を止める事ができたなら
何かが、変わっていたかも
しれない・・・

臆病だった私

たった、16歳の小娘には
そんな事、出きる訳無い。