「本当?
 甘えても、いいの?」

「ああ、いいよ
 その代わり、俺だけな」

「うん」

浬・・・貴方だけ・・・

頷いたのと同時に嬉しくて
瞳に溢れた涙が、流れた。

やっと、芳野以外に
甘えられる場所を見つけた。

浬は、愛してもいい人。

浬は、私に愛をくれる。

涙の受け皿となった貴方の胸

「冷てぇ」

その胸に輝く、Aの文字。

Aと、Kのイニシャルの文字は
鎖から簡単に取ることができ
付け替えられた。

貴方が、私の首にネックレスを
付けてくれた。

私の胸に光る、Kの文字。

二人だけの時間には
終わりが来る。