二藍蝶

テーブルに並べられた料理は
旅先の朝食を思わせるような
完璧な和食で、美味しそうな
匂いが部屋中に立ち込めて
私の食欲を掻き立てる。

「さあ、どうぞ座って」

「はい」

「ゆで卵、半熟だけど
 良かったかしら?」

「はい
 あの、ユキさんは・・・?」

雪乃さんの朝食は、軽く
ミルクとパンだけがテーブルの
上に置かれていた。

「ああ、最近
 食欲がわかなくて・・・」

雪乃さんの手が、お腹に
触れた。

「すみません
 私の為だけに、こんな・・」

「ああ、朝食を作ったのは
 私じゃないの、ミキちゃん」

「えっ・・・」

驚く私に、雪乃さんは微笑む。

「ミキちゃん、料理が趣味なの
 見えないでしょう?」

「はい」