二藍蝶

後部座席で、要さんは言う。

「カイリ、お前には
 帰る家がたくさんあるな?」

そう、生まれた時から俺には
俺を親父の分までも、守ろうと
してくれる人が、たくさんいた

親父の代わりが、たくさん
・・・・・・

「ああ、それもこれも
 8歳まで親父が
 いなかったから・・・」

静まる車内・・・

余計な事を言ってしまったと
続く言葉を詰まらせる浬。

「すまない・・・」

俺にそう告げるのは
会澤組長だった。

そんな彼の肩を叩く、要さん

俺に知らされていない
重大な事が、何かある。

俺は、そう思うのだった。