二藍蝶

「じゃあ、明日
 ・・・駅の前で」

通話をきった俺は
携帯電話を見つめた。

俺は明日、あの岸邊塁が
惚れ込んだ男に会う。

ゾクゾクする、太い声・・・

俺を呼ぶ、弦の声
今の俺には聞こえない。

「カイ・・カイリ
 どうした?
 
 電話、誰からで
 何の用だ?
 
 教えろよ」

浬は、塁と会った事
その全てを弦に聞かせた。

「カイリ・・・
 お前、正気かよ」

深い息を吐く、弦。

浬は、煙草を脱ぎ捨てた
ズボンのポケットから取り出す

煙草の箱と一緒に触れる
バイクの鍵を、もとある場所に
戻す。