二藍蝶

「話は、それだけ?」

「ああ、それだけ
 風呂入って、寝るわ」

明るい髪を掻き揚げる
浬の横顔を、じっと見つめる
千夏。

昔、愛した男にそっくりな
その横顔。

「何、何か話ある?」

「ううん、ただ・・・
 夏休みもあと少し
 破目を外すのは構わないけど
 危ないことだけは止してね

 貴方に何かあれば
 イオリ、スミレちゃんに
 顔向けできないもの」

「ああ、分かってる
 じゃあ、風呂行くわ」

熱いシャワーを浴びながら
浬は、昨夜の藍の事を
思い出していた。