夜の街を疾走する、バイク

今、浬の背中に
必死に両腕を絡ませて
しがみ付いているのは、私?

本当に、これが私なの?

夜に、家を抜け出して
こうして男性と一緒に過ごす

ヘルメットの息苦しさと
初めてのバイク・・・

胸がドキドキと
ざわめくのは、そのせい・・

ううん、それもあるけれど

これから、どうなるのか
その事を想うと胸が騒ぐ。

私、本当に浬と・・・?

歩道に残されたバイク・・・

ここは、ラブホテル。

テレビドラマで見た事がある
程度で、本当に入ったのは
今回が初めて。

ドキドキする胸・・・

私は、室内を見つめた。