二藍蝶

貴方と触れ合いたい。

私の視界に、薄っすらと
靄がかかる。

ぼやける・・・

貴方の口元。

その時、聞こえた声。

「駄目だ、いけない」

貴方の唇に触れる一歩手前で
私の瞳に溢れていた涙が一粒
ポタッと零れ落ち、貴方の瞼
を濡らす。

確かに、目覚ているはずの
芳野は、瞼を閉じたまま
何も言わない。

私の瞳から止め処なく溢れる
涙は、ポタポタと貴方の瞼
そして頬を濡らす。

私は、手の平で涙を拭い
そして、上から貴方を見つめ
震える声で告げる。