二藍蝶

薄っすらと玄関の明かりが
一つだけ灯る。

真っ暗なリビング
誰の気配も感じない。

誰もいないの・・・?

電気を点けた私は、驚く。

ソファーに横たわっていたのは
誰でも無い、芳野。

大事な鞄は、床に放り投げられ
ネクタイは緩み、シャツの
ボタンは外されて、何とも
だらしない格好で、貴方は頬を
赤く染めて眠っている。

お酒の匂いが漂う・・・

「ヨシノ、ヨシノ・・・?」

貴方は、目覚めない。

辺りを見渡しても誰も居ない。

「ママ
 ハナ、チグサ
 どこにいるの?」