俺は、ふと
お前の言葉を思い出す。

『・・・早く、彼を
 忘れなきゃいけない
 ・・・早くしなきゃ
 どんどん
 好きになるの・・・』

辛く、叶わない恋に嘆き
苦しむ、アイ・・・

そんな、お前の瞳から
零れ落ちた涙は、とても綺麗
で見惚れた俺の心はズキッと
痛んだ。

何故だ・・・・・・?

この胸が、痛むのは・・・

『・・・待つしかねえか?』

俺は、鏡に映る自分の姿に
問いかける。

なあ、カイリ・・・

オマエ、マジなのか?

自問自答している俺に
聞こえる声・・・

「よく似た奴がいると思ったら
 タカツキ カイリ
 やっぱり、お前か」