『アイ
 早く、帰っておいで
 待ってるからな』

ヨシノ・・・

帰らなきゃ、芳野が
私を待っている。

待ってる、早く・・・

静止画のように、その場に
立ち止まって動かない
私の頬に貴方は手を翳す。

冷たい手・・・

「そんなに帰りたいのか?」

「・・・・・・」

本当は今すぐ
芳野の元へ帰りたい・・・

だけど、帰れない。