二藍蝶

帰って行く弦の後姿を
見つめた後、俺は辺りを
見渡した。

俺の視界に入る、後姿。

制服を着て改札口を抜ける
彼女の姿と重なる。

お前は、何を
躊躇っているの?

ここまで来て引き返す
つもりなの?

俺に背を向けて立つ彼女の
手に、俺の手が
気が付けば触れていた。

俺、何、言ってるんだ・・・・

「・・・
 お前に、逢いたかった
 
 逢えて、すげぇ嬉しい」

俺の言葉に驚くのは
お前だけじゃないさ。

俺自身が驚いている。