二藍蝶

「そうなのか、アイ?」

「中学の頃から、お父さん
 の事が嫌いだ、面倒くさい
 そう、言ってる子は周りに
 たくさんいたよ」

「アイ、お前はどうなんだ?」

「私は、そんな風に思った事
 一度も無いよ
 パパの事、大好きだし・・」

「そうか、良かった」

伊吹の、ほっとした表情に
茅野は言う。

「先が思い遣られるわね
 アイに、恋人でも
 できようものなら
 ショックで倒れるわね」

笑い合う家族・・・

私は、こうして、父と茅野ママ
と話している間も何度と時計
を見つめた。

『お前が来るまで・・・』

貴方の言葉が、私の耳に
何度も何度も語りかけてくる。