男の抵抗がなくなり、しばらくしてから浩一は、手を止めた。 手の中の傘は、形を失い赤い色に染まっている。 用を無くした傘を放り投げ、居間へと向かう。 何も音が聞こえない。 部屋に入るとそこには、予想通り遥と彼女の両親が横たわっていた。 彼女の手を握る。 ゾッとするほどの冷たさ。