その2文字が、ぐるぐる私の頭の中を回っていた。


はい、そうですか。離婚したいならしてください。


そんな風には、言えないよ。


あてもなく歩いていた私は、ふと顔を上げた。


「あれ?」


道を1本間違えたみたいだった。


いつも心葉を連れて歩くのは、若者が多い街。


でも、今私が歩いてるのは、夜になると居酒屋やスナックなどが開店する通りだった。


そう、ホストやホステスがたくさんいるところ。


ふと、佐野先生もこんなところで働いてるのかな?って、思った。


前にホストの先生に会ったってことは、その可能性もあるんだよなーって。