心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

「石川、道案内」


「出て右」


送って行ってもらうのに、ずいぶん不機嫌な言い方だ。


「つらかったら、寝ててもいいぞ」


「先生、バカだね」


「あ?」


「私が寝たら、どうやって家まで連れてってくれるの?」


窓の外を見ながら、石川が言った。


「はー、何言ってんだ、俺」


自分が恥ずかしくなった。


「声、出てるよ?」


そんな俺に、冷静に石川がツッコむ。


ほんとに、なんていうか。


ものすごく、落ち込む。


夜になれば女を楽しませてる俺が、18歳、いや17歳だっけ?


そんな小娘に、ツッコまれるなんて。