心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

【祐介サイド】


「先生、この車に、何人女の人乗せたの?」


教室から戻って来た石川は、いつもの石川に戻っていた。


「そんなこと、どーでもいいから乗れ」


「わーい。デートみたい」


熱でテンション高くなってるのか? 


普段の石川なら、言いそうもないことを言っている。


初めて俺が石川と会ったのは、保健室だ。


って、当たり前だけど。


体育でケガをして保健室に来た石川の第1印象は……、『大人っぽい』。


体つきとかじゃなくて、雰囲気が落ち着いてるっていうか。


何ごとにもゆれない、芯の強さを感じた。


こんなこと言ったら、きっと石川は俺をからかうんだ。


すごいね、一瞬で女のことわかっちゃうんだ。


さすがホスト、ってな。