「じゃあ、迎えに来てもらえ。まだ熱、結構あるぞ」 


俺の言葉に、一瞬石川の顔が曇った。


「大丈夫だから。帰るね」


それから、さびしそうな目をして俺にそう言った。


そんな目をされたら、ますますほっとけなくなる。


何かつらいことがあるなら、少しでもいいから話してほしい。


特に、具合が悪いときなんて、余計につらいはずだから。


でも、石川が話そうと思わない限り、無理に聞き出そうとしてもダメなんだろうな。