心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

【祐介サイド】


ガラッと、保健室のドアが開く音がした。


「あー、石川、来たのか」


俺は、食べていたパンから目を離して石川を確認した。


無視かよ。


石川は、何も答えずいつもの席に座った。


「ねぇ、先生」


「あ?」


無視したと思ったら、自分から話し出す。


「雨、いつやむのかな?」


「明日には晴れるって言ってたぞ」


さっき、職員室でテレビの天気予報を見たから確かだ。


「ふーん」


そう言うと石川は、履いていたスリッパを脱いで、椅子の上で体育座りをして膝に頭をつけた。


かすかに体がふるえている気がした。