「ううん。先生が私のこと、考えてくれてるの知ってるから。頑張って食べる」


そう言ってまた、箸を動かし出した。


食べるスピードは、とてもゆっくりだけど、確実に、お碗の中身は減っていった。


「先生、仕事は?」


「休み」


「最近、休みばっかだね」


「そうだな」


辞めたってことは、あとで話そう。


俺も鍋を食べ始めた。


「ごちそうさま」


「ちゃんと食べれたな」


「うん」


「俺片付けるから、風呂入ってこい」


「私がやる」


「いいから。風呂でちゃんと温まってきて。今日は寒いから」


「ん。わかった」


愛花は、茶碗を水道のところに置くと、お風呂に向かった。