心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

「でも、俺は……」


「お願い。家の前までで、いいから」


「わかった」


先生にお願いして、家の前まで来てもらった。


「今日は、お母さんとこ行く?」


「…………」


「俺んとこ、来る?」


「行ってもいい?」


「いいよ。後で電話して。迎えに行くから」


「うん」


「疲れた? 顔色よくない」


「ちょっと」


先生が私の頬に触れようとしたとき、急に立ちくらみを起こしその場に座り込んでしまった。


「愛花?」


焦ったような声がして、先生の顔が私の前に現れる。