心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

「泣かないで。大丈夫だから」


「うん」


それから、お葬式が始まった。


心葉は、ずっと私の手を握っている。


先生は、そんな私たちのそばにいてくれた。


火葬場でお父さんが焼かれるとき、心葉が泣きだした。


私は、ぎゅっと心葉を抱きしめた。


泣いちゃダメ、と自分に言い聞かせる。


私が泣いたら、心葉が余計に不安がる。


お母さんも泣いている。


私が……、私がしっかりしなきゃ。


笑顔で、お父さんを送らないと。


今日は泣かないって、そう決めたんだから。


私は、ぐっと唇を噛んだ。


私が泣いたら、お父さん、安心して天国いけないよね?