心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

俺はベッドに愛花を寝かし、自分も隣に入った。


「先生、今日はこのまま一緒に寝て」


「愛花」


愛花が眠ったらベッドを出て行くつもりだった俺は、驚いた。


「ひとりはイヤ」


「わかった」


半分起き上がっていた体をベッドに入れ、そのまま愛花を抱きしめる。


俺の体も、愛花の体も冷たくなっていた。


「愛花」


「ん?」


「明日、お葬式だろ? ひとりで大丈夫か?」


「…………」


「俺、一緒にいた方がいい?」


「一緒にいて」


「ん。わかった」