【祐介サイド】


その寝息を聞いて、ホッとした。


「朝までぐっすり眠るんだ」


手を離して、布団の中に戻す。


そして、電気を消して寝室を出た。


そのまま、シャワーを浴びるために風呂場に向かい、熱いシャワーを思いっきり出した。


俺も、ショックだった。愛花の父親を見たとき。


だから、愛花がその姿を見たときのことを思うと、心が痛い。


泣き叫びながら、「お父さんと一緒に行く」と言っていた愛花。


「生き返らせて」と壊れたみたいに泣き続けた愛花。


今は眠っているけれど、それは泣き疲れて体力が限界だったからだ。


シャワーを浴びてから、もういちど愛花の様子を見に行く。


「愛花……」


俺がいるからな。


だから、何にも心配いらないよ。