心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

「ううん」


俺は愛花を抱き上げた。


「ヤダ。下ろして!」


それを見た母親が「家まで送ります」と言ってくれた。


俺は少し迷ったが、その言葉に甘えさせてもらうことにした。


「すみません。お願いします」


軽く頭を下げると、愛花の母親は少し笑みを見せた。


車に乗ってからも、愛花は俺に抱きついて泣いていた。


「ここです」


俺は自分のマンションの前で、車を止めてもらった。


「明日、愛花の着替えを持ってきます」


「お願いします」


車に乗ってる間、30分くらい泣いていたせいか、愛花は泣きやんでいた。


というより、泣く元気がなくなったようだった。


「愛花をよろしくお願いします」