心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

「大丈夫。目、つぶって」


俺はそっと、愛花の目を閉じた。


目を閉じても、愛花の涙は止まることを知らない。


「疲れただろ? 俺がずっと愛花のそばにいるから、安心して」


「うん」


「だから、眠るんだ」


「うん」


愛花は閉じた目を、さらにぎゅっとかたく閉じた。


眠っただろうか? 


しばらくすると、かすかに愛花の寝息が聞こえてきた。


ひとりで、ここに来て。


ひとりで、父親の姿見て。


怖かったよな? 


認められないよな? 


事故なんて、いつ誰に起きるかわからない。