「ウソだろ?」


愕然とした。


「何でだよ」


愛花……。


俺は急いで愛花のところまで戻った。


愛花はさっきと同じように泣いていた。


床に落ちた愛花のケータイを拾う。


「愛花」


「うっひっく……」


「愛花!」


さっきより強く、名前を呼んだ。


「ヤダ……ヤダよ」


「愛花」


ぎゅっと抱きしめた。


「お父さん……こんなのウソだ。夢だよね?悪い夢だよね……?」


「愛花、落ち着くんだ」