先生は私と一緒に、問題集をのぞきこむ。


「これは、こうじゃないか?」


「あっ、そうだ」


「愛花」


「ん?」


先生の方に顔を上げると、唇同士がぶつかった。


「もう。ここ学校だよ」


「たまにはいいだろ?」


「はいはい」


私は教科書と問題集を片付けた。


「帰るのか?」


「うん」


「まだ5時前だぞ?」


「今日はね、これからお父さんとご飯食べに行くの」


「ふーん」