心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

「ん、大丈夫」


「熱、下がったか?」


「7度3分」


「だいぶよくなったな」


「うん」


「お父さんは?」


「大丈夫。仲直りした」


「そっか」


「お父さんね、寂しかったんだって。私が、お父さんじゃなくて先生頼ったから」


「そっか」


「今日ね、仕事休んでくれたの」


「じゃあ、電話聞かれてない?」


先生は電話の向こうで、くすくす笑う。


「今多分、お風呂」


「じゃ、大丈夫だな」


「うん」