「入るぞ」


「うん」


ガチャっと、ドアが開いた。


「愛花、外に知らない車と玄関に靴があるんだけど?」


「ごめんお父さん、説明するから」


でも、お父さんは、先生に視線を移すと、


「説明なんかいらない。どこの誰だか知らないけど、今すぐ帰ってもらいなさいと言い放った。


「お父さん!」


「まさか、親のいない間に男を連れ込むなんて」


「違うの。説明するから聞いて!」


私はお父さんに訴えた。


「だから説明なんていらないって言ってるだろ。今すぐ帰ってもらえ。そしたら、何もなかったことにする」


「お父さん……」


完璧に怒っている。


お父さんの目は、とても冷たかった。