心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

また愛花を横にさせる。


「これで熱下がるから。もう1回寝ろ」


少し笑って、愛花が目を閉じた。


額に冷えピタを貼って、電気ストーブをつけた。


それから明け方まで、愛花はぐっすり眠ったようだった。


翌朝6時頃、愛花の目がパッチリ開いた。


「起きた?」


「うん」


額の冷えピタを取って、熱を測らせる。


「だいぶ下がってるな」


まだ熱いけれど、9度台ではないと思う。


「先生、寝れた?」


愛花が、俺に聞いた。


「大丈夫だから」


測り終わった体温計を受け取る。