心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

しばらく愛花の寝顔を見ていた。


俺も、少し寝よう。


そう思って、ベッドに背中をつけた。


「うっ……ん」


2時間くらいたって、愛花が布団の中でもぞもぞ動いた。


その音で、俺も目が覚めた。


寝る前に貼った冷えピタを取り換えようと、愛花の額の冷えぴたを取る。


そのまま額に手を置いた。


「熱い」


熱、上がってるのか? 


「んっ……」


うまく寝つけないのか、愛花は何回も寝返りをうっていた。


「愛花」


俺は名前を呼んで、愛花を起こした。


愛花の目がゆっくり開く。


「ごめんな、起こして。ちょっと熱測ってみろ」