愛花は薬を口に入れて、水で流し込んだ。


「飲めた?」


「うん」


俺は愛花の手から、ペットボトルを受け取った。


「先生、ごめんね。迷惑かけて」


ベッドに横になった愛花の頬をなでる。


「愛花、もっと甘えていいよ」


「でも……」


「もっと素直になって」


「でも私……そーゆーの」


「苦手?」


「うん。私、そーゆー性格だから」


「知ってるけど、ちゃんと言ってくれないと俺だってわかんないときあるから」


「うん」


「ちょっとずつでいいから。俺に甘えられるようになって」