フルーツのセット、ゼリーにプリン、ヨーグルト……。


たくさん買ってきた。


「先生、こんなに買ってきてくれたの?」


「何がいいかわかんなかったから」


愛花の好みがわからなくて、愛花が食べそうな物をかごに入れていったら、かなりの量になってしまった。


「パイナップルがいいな」


「ん」


俺はフルーツのパックを開けて、プラスチックのフォークにパイナップルを刺した。


「冷たくて気持ちいい」


「そっか」


パイナップルの甘くて酸っぱい汁が、愛花ののどをうるおしていく。


愛花は5つくらい食べて、ごちそうさまをした。


「薬飲んで寝たら、少しは楽になるから」


そう言って、俺は錠剤の薬を愛花にさし出した。


スーパーの袋から、ミネラルウォーターを取り、キャップを外して愛花に渡す。