心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

「ううん」


「行くから。寝て待ってて」


そう言って、先生は電話を切った。


先生が来てくれる。


それだけで、ものすごくホッとした。


ほんとは、つらくて寂しくて、しょうがなかった。


ベッドの上に座って、先生を待った。


先生、会いたい。


寂しい。


早く来て。


40分くらいして、家のチャイムが鳴った。


だるい体をなるべく早く動かして、下に行く。


玄関を開けると、先生の姿があった。


「先生」


私は、思わず先生に抱きついていた。