「そうだな~」


先生は腕組みをして、考える仕草をした。


「いないよ」


「マジで~?」


「ウソっぽい」


「ほんとだって」


困った顔をして笑う先生。


「絶対ウソ」


「ちょっと探しちゃおうよ」


そう言って、女の子たちは先生の机の上をごそごそ探し出した。


「わっ、やめろよ」


あわてる先生。


「あっ、見っけ」


ひとりの女の子が、手で何かをひらひらさせた。


そのもう片方の手には、先生の黒い手帳。