【愛花サイド】


きゃっきゃ、きゃっきゃと、高い声が保健室に響く。


正直、うるさい。


「ここは、病人が来るところだよ?」、そう言いたくなるのを必死にガマンした。


「ほら、お前ら。話すのはいいけど、もっと静かにしろよ」


見かねた先生が、保健室に来ていた女の子を注意する。


「先生、話聞いて~」、そう言ってここに来る生徒たちは、


明らかに女子が多い。


「先生、彼女いないの?」


「俺か?」


「うん」


「知りたい?」


「知りたーい」と声を揃える、3人の女子。


このテンションに、私はついていけない。キャピキャピ感が苦手。


だから、大人っぽいって言われるのかも。