心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

【祐介サイド】


「水の中通ってるみたい」


右も左も上も、全部水槽。


「おっきい」


「きれいだな」


「うん」


このとき初めて、愛花のほんとの笑顔を見た気がした。


「先生」


「何?」


「こんなところ、同じ学校の生徒に見られたらまずいよね?」


「あー、そこまで、考えてなかった」


「でも大丈夫だよね? 先生、この仕事なくなってもまだ仕事あるし」


「愛花~」


「ねっ、次あっち」


そう言って、外を指さした。