心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

俺は愛花に近づいて、耳をふさいでいる手をそっとどけた。


そして、目線を合わせるようにしゃがんだ。


「ごめんな。怒ってないから」


「ほんと?」


そう言って顔を上げた愛花の目には、今度こそほんとに、うっすらと涙が浮かんでいた。


「怒鳴って悪かった」


「私も、気をつける」


「おっ、素直じゃん」


「私はいつでも、素直だよ?」


「そうだな」


「素直に、思ったこと口に出してるだけ」


「愛花、ほんとに反省してる?」


俺は、軽く愛花をにらんだ。


「先生、名前呼んでる」


「そんなのいいから。反省してるの?」