心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

「95%くらい」


後の5%は何なんだ? 俺が聞くと、「それ!」と、愛花は自分のお弁当に伸ばされた俺の指をさした。


「あー、もう。最後の唐揚げだったのに!」


愛花は怒った表情をして、俺の腕を軽くたたいた。


「おいしかったよ」


「バカ」


俺は、愛花の髪の毛をくしゃくしゃってしてから、仕事机に戻った。


最近料理を始めたとは思えないほど、愛花の弁当は毎回きれいに作られていた。


だからついつい、手を出したくなってしまう。


実際今まで食べたおかずは、全ておいしかった。


「なぁ」


「何?」


「本気で怒った?」


「怒った!」


愛花の目には、うっすら光るものが……。