心~保健室の先生と私~【野いちご文庫版】

「ほんとに?」


「ほんとは、まだ怖い。人と、深く付き合うこと」


そう言うと、愛花はお弁当のフタにお箸を置き、「いつか、壊れるんじゃないかって。そう思っちゃう」 とため息をついた。


「心から信じられる人なんて……」


「まだいない?」


俺は愛花のそばまで行った。


「俺のことは? 信じてる?」


のぞき込むようにして、愛花の顔を見る。


「先生のこと?」


「うん」


「うーん。10%くらい」


「厳しいな」


厳しい採点に、思わず苦笑いが浮かぶ。


「ウソ。ほんとは、信じてるよ」


「どのくらい?」