さっきまであんなに意地悪だったくせに、今はこんなに優しく扱う。
不思議な気分だった。
ブーブー
「あ、あたしだ」
慌てて携帯を見ると、メールの受信先は里緒。
[ごめーん、アリス!今日は稜くんちでオールします]
文の最後にはハートの絵文字。
よろしくやってるのね…と苦笑すると唯が、里緒ちゃん?と聞いた。
「うん、稜くんの家に泊まるって」
「へー、てことはさ、こんな事やってんじゃん…?」
そのままソファーの上に押し倒され、後はもう何も考えられなかった。
甘い吐息と絡まる指が、あたしを孤独から引き上げてくれる。
快楽の海に溺れたらもう
そこはあり地獄――
