二人でハンバーガーを食べていると、なんだか変な感じがした。
昨日会ったばかりの人とセックスし、こうやって一緒に座ってる。
人間って不思議だね。
ほんの一瞬の出来事で、未来が変わる。
「マックなんて久しぶり」
「俺もー」
確かに、唯の雰囲気はこんな明るい場所は不釣り合いに見える。
思わず笑ってしまったあたしに、なんだよー?と不思議そうな顔をする。
そんな唯が可愛く思えた。
ねえ、唯は気づいてたよね。
あたしと唯の間には、決して越せない壁があったって事。
そして同じように、あたしもそれに気づいてた。
お互いが気づいてた。
わかってたはずなのに、何故。
踏み込んでしまったら最後、逃れられないものがある。
