けだるさから抜け出そうと、唯を揺すって起こした。
「ん…どした…?」
「シャワー借りるよ」
「…おう、一緒に入る?」
「はいらない!」
近くに散らばっていた制服や下着をかき集め、シャワーへと向かう。
温かいシャワーの水で、全てを洗い流すように、何度も体をこすった。
あたしは汚い。
きたない。
ひどい嗚咽が始まって、1日の始まりを知らせる。
だから朝はきらい。
吐いて楽になるのなら、掻き出してでも吐いてしまいたい。
けれど吐いてもどうにもならない事を知っている。
もう何年、続けているだろう。
こんな毎日を――
浴室の鏡に映った顔に、無理やり笑顔を貼り付けて。
今日も1日が始まる。
