甘い声にKissをする




カタン

ドアの開く音で目が覚めた


目の前に広がる真っ白な天井
鼻をくすぐる薬品の匂い

ここが保健室であることを分からせるには充分すぎる程だった


なんだかすごく心地好い夢をみていた気がする
まるで、わたあめのようにふわふわな夢……



「あ、気がついた?」


シャッという音と共に
カーテンの隙間から斯波先生が顔を出した


「……。」

突然の登場に、少々驚きつつ
未だにぼーっとする頭をこらえながら、ゆっくりと起きた

先生は真っ直ぐにベッド横の丸椅子に座る