私がヒールをぬいだ時

『ほんなら私、手伝おか?用意とか』


『肉とか野菜は丸ちゃんの友達が持ってきてくれるんよ、あのN町の肉屋の子』


『ああ、ミキちゃんか?』


『そうそう、だからやる言うても後片付けくらいやな…車でくるんならビールは飲めんから誰かに送ってきてもらうか?』


『ビール我慢するわ。ほんまに私きてもいいのん?』


『ええねんって』


『じゃあ…くるわ』


『俺の同級生なんやから全然遠慮いらん。ツレは年上やら年下ばっかりやけどな』


私は楽しみにしてると言い残し、車の中に入った

灼熱地獄!慌てて窓を開けて空気の入れ換えをした


バーベキューか…東京では一度もしなかったな…自然の中で遊べる事がこんなに素敵なんて、考えたこともなかった


明日は楽しみである


家に帰り、私はまた吹き出しをコピーしてファックスした


すぐに梅川君から電話がくる


『先生、原稿どうなりましたか?』


『今日の午前中に郵送しました。明日一番につくと思います』


『それはありがたい、お盆終わってから、先生のお宅に訪問します。その時はアシスタントさんもいるようにしてください』


『わかりました、でも大丈夫ですか?』


『大丈夫です。あと女性雑誌の担当さんも、連れていきますから』


『ちょうどよかったです。私も相談あったから』


『日にちは8月18日です。よろしくお願いします!』


相変わらずテキパキしてる…今は梅川君中心に動いてるって感じである


鏡をみると、顔が日焼けしてる!私は夕飯前にお風呂に入ると、慌てて美白パックをした


その顔が怖かったのか、マツが激しく吠えていた


マツ…女は35にもなると大変なんだよ…