打ち終わった私は坂木さんの方に目を合わせる。
坂木さん、私が打ってるときずっと黙って座ってたんだよね。
なんかすごいと思う。
私だったら絶対に我慢できない。
『お疲れ様。目も疲れちゃったよね?今、20時なんだけどなんか食べる?』
普通だったらショックで食べれないはずなのにコクリと頷く私。
泣きすぎて逆にお腹空いちゃったのかな。
『何か食べたいものある??』
坂木さんの質問に
''ケーキ''と書いた。
『ケーキ?どこのお店の??』
''Remerciements''
そう打つと坂木さんが
『あそこのお店ね。じゃあ早速行こっか?』
坂木さんが立って部屋のドアを開ける。
私が出た後、坂木さんも出てきて
車のある場所へと向かっていった。
車に乗り込みシートベルトをする。
ブロロロと車がエンジンの音をさせて動き始める。


