『5組、早くも最後の選手がゴールしました!しかも、5組全員が揃ってます。これはなんなんでしょう?』
実況の先輩の声が聞える。
「釘宮さん、くじを貸してもらえる?」
生徒会長に言われた。
「あっ、はい!」
私は、くじを渡す。
そしたらね、生徒会長が微笑んだんだよ。
『えー5組最後のお題は…』
今まで聞えていた声がシンと静まり返る。
『5組最後のお題は、''大切なモノ''です。』
大切なモノは5組のみんな。
5組じゃなかったら、こんなに楽しくなかったかも。
『『わぁぁぁぁ』』
柔らかい歓声が私たちを包む。
「優貴、ありがとう!」
みんが口々にありがとうと言ってくれた。
「ううん。みんなだからこんなに楽しい体育祭ができたんだもん。」
それから、着々と他のクラスもゴールし、
借り物競争が終わった。


