◆◇

「なんでこうなっちゃうの…。」

今は放課後。

階段下りながら美奈に愚痴ってる。

「ドンマイ♪」

「美奈の馬鹿ぁぁぁ!」

障害物競走か、借り物競争のどちらになるのかのくじで、

私は見事に借り物競争チームに入った。

「優貴、俺いるんだしいいじゃん。」

「そうそう、悟いるし!」

「悟がいるのは嬉しいけど、借り物するなんて嫌!」

美奈と聖が障害物競走、私と悟が借り物競争チームとなった。

しかも!琴とか静香、夏海までが障害物競走チームに行ってしまった。

「もし、話題のお題が出たら優貴は誰選ぶの?」

話題のお題っていうのは「好きな人」。

美奈、本人いる前で何言ってるの!

「教えないもん。美奈、知ってるくせに。」

「えぇぇ!美奈、知ってんのかよ。」

「だって私たち大の親友だもんね~。」

「うん…。」

その大の親友を今問い詰めようとしているのはどこの誰ですか?

「誰?優貴の好きな人って誰??」

「悟になんて教えないもん!」

「じゃあ聖は?」

「ひ、聖にも教えないもん。」