「ん?違ぇよ。無くなるのが嫌だから。今優貴が着けるくれるなら付けるけど?」
「いいの?」
「別に、この学校はアクセサリー着用OKだしな。」
聖は、ブレザーの内側にあるポケットからネックレスを取り出して私に渡す。
聖、そんなところに入れてくれてたの?
内側のポケットって、何か大事なものを入れるところだよね?
「……できたよ。」
深呼吸して着けたからあまり緊張しないですぐできた。
「サンキュ。」
聖の笑顔と十字架のネックレスがとてもキラキラ輝いている。
「ううん。」
てか、逆光で長い間見ることできない!
目をそらして黒板の方を見ると、
琴と夏海が説明していた。
「えっと、障害物競争と借り物競争は、クラスを半分にわけて出場するチームをわけます。」
「まぁ、つまりは障害物の方に出場する人は借り物には出ない!ってこと。」
「決めるのはくじで!みんなの運にかかってまーす。」
くじ…。
借り物競争って、お題に「好きな人」とかあるからあんましみんなは出たくないらしい。
私だって、そんなのされたら嫌だもん。


